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【スポニチ×スポキャリインタビューvol.13】 鈴木英之さん (関西国際大学硬式野球部 監督)

2021/06/17

学生のこと、就活のこと――
大学の指導者に聞いてみた

鈴 木 英 之 監督  (関西国際大学硬式野球部)

企業人として第一線で働き、スポーツマンとしても会社に貢献する。
関西国際大の鈴木英之監督(54)は、それを当たり前の事として、会社組織に身を置いていた。

野球人としてのキャリアは華麗だ。PL学園時代は桑田真澄、清原和博のKKコンビの1年上で、3番を任され、春夏準優勝を経験した。

駒大では4度のリーグ優勝の主力となり、88年には東都の首位打者に輝いた。

卒業後は一流企業の神戸製鋼に就職。社会人野球の選手として都市対抗に10年連続出場を果たすとともに、会社員としても人事、総務、現場と営業をつなぐ工程室などの職場でキャリアを積んできた。

「野球も仕事も充実していたと思います。でも社会というのは、いいことばかりじゃない。仕事で壁に当たったり、野球でケガをしたり、いろんなことが起こる。山あり谷ありを、どう乗り越えていくか。そこで人間力が試されると思っています」
03年から関西国際大の監督に就任。学生たちと日々接しながら、自らの経験を積極的に伝えている。これから社会に進む学生たちには、自分たちの強みを、よく分かって欲しいと思っている。

 

[聞き手]岡 泰秀(株)スポキャリ取締役会長。

昭和50年(1975年)生まれ。京都成章高-大阪体育大。
99年4月(株)大阪近鉄バファローズに入社。監督付き広報、2軍チームマネジャーほか、球団社長室に所属し、肖像権委員会、広報業務などに携わる。近鉄球団の整理を担当しながら、オリックスバファローズや東北楽天イーグルスの設立に携わり退社。09年にスポーツマネジメント会社「スポーツカンパニー」設立。
上原浩治(元巨人)、建山義紀(元日本ハム)らの日本側の代理人を務め、清水直行(元ロッテ)らの事業コンサルを務めた。
04年よりプロスポーツ昭和50年会を立ち上げ、幹事長を務める。05年より大阪体育大学硬式野球部の助監督を務めた(~17年)。16年からは阪神大学野球連盟の常任理事。

 

―大学で4年間スポーツに取り組んだことを、どう生かしていけばいいのでしょうか。

「スポーツに打ち込んできた学生に企業が期待するのは、あいさつや時間厳守ということをしっかり守ること。明るくて、元気で辛抱強いことが求められているし、チームという集団の中で最低限の礼儀を身につけておく必要がある。決して特別なことを求められているわけじゃない。でも、現実はこれを出来ない学生がいるのも事実。自分はどこに行っても大丈夫なのか。そこをしっかりチェックしてほしい」

 

―あいさつは出来るとみんな思っていると思いますが。

「何でも『チワッス』、『オッス』とかで済ませているんじゃないか。大きな声でそう言えば、あいさつだと勘違いしている学生がいる。ちゃんと『こんにちは』『おはようございます』『ありがとうございます』と状況に応じて言えるか。そして、あいさつを交わした後にコミュニケーションが出来るか。社会で言われるあいさつは、そこまでやれるということなんです」

 

―神戸製鋼での経験から、学生に伝えることができることは何ですか。

「スポーツで培った周りに迷惑をかけずに取り組む協調性を備えた人間は、必ず評価されます。明るく、素直で元気のいい人間は職場でも人気があります。神戸製鋼は大きな組織で東大とか理系とかトップクラスの知識を持った人間もいますが、スポーツで頑張った人間は現役を退いたあとも、営業とかいろんなところから声がかかる。管理職になる人間も多い。神戸製鋼ではラグビーも有名だが、職場では野球の方が欲しがられるケースが多かった。パソコンとかの基本は学生時代にきっちりマスターしておいた方がいいのは言うまでもありません」

 

―大きな組織の中で評価されたい、成功したいという思いは誰でも持っている。そこで大切なことは。

「スポーツで鍛えられた競争意識を常に持つことですね。私の場はPL学園時代の競争が土台になった。PLは練習は長くない。その分、時間と体力を自分の練習のために費やす。自分で考えて練習する。桑田も清原もやってました。各自がやって、全体のレベルが上がる。社会も同じことの繰り返し。相手の足を引っ張るのが競争じゃない。自分のための競争。出世のためにも競争しないといけない。だから、学生たちには年がら年中、競争しなさいと言っていますよ」

 

―社会に出て伸びるタイプ、チャンスをつかむタイプはどんな人間ですか。

「明るくて、前向きで、決してへこたれない。そういうタイプは伸びると思う。明るいと言っても、目立つとはチャラチャラしたのはダメ。あくまで組織の一員としての明るさ、人間としての明るさ。寡黙だけど、マジメだという子でもいいんです。あとは自己表現。思っていることをしっかり相手に伝えることは大事。せっかくいいアイデアを持っていても、伝えられなければ、何もないのと一緒。その意味でも伝える第一歩があいさつなんです」

 

◆就活のためのキーワード

1、仕事もスポーツも山あり谷あり。そこをどう乗り越えるか。人間力が試される

2、あいさつは基本。でも「チワッス」はあいさつではない。コミュニケーションのために、状況に応じて、しっかりとあいさつすることを心がけよう

3、常に競争意識を持って、自分のレベルが上がるように取り組む姿勢が大事。各自が取り組めば、全体のレベルも上がる

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