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【スポニチ×スポキャリインタビューvol.9】(甲南大学硬式野球部 谷口純司監督)

2021/04/30

【スポキャリインタビューvol.9 】

谷口純司 さん (甲南大学硬式野球部 監督)

 

学生のこと、就活のこと――

大学の指導者に聞いてみた

 

谷口純司 監督 (甲南大学硬式野球部)

野球部の監督を務める谷口純司監督(58)は、新入部員に必ず伝える言葉がある。

「4年間、頑張って野球に打ち込んでほしい。同時にその間に私としっかり話すことができる学生を目指してほしい」

チームを預かる監督とコミュニケーションを取る。それが社会人となる上で大事な経験だと確信をしていた。

 

[聞き手]岡 泰秀(株)スポキャリ取締役会長。

昭和50年(1975年)生まれ。京都成章高-大阪体育大。

99年4月(株)大阪近鉄バファローズに入社。監督付き広報、2軍チームマネジャーほか、球団社長室に所属し、肖像権委員会、広報業務などに携わる。近鉄球団の整理を担当しながら、オリックスバファローズや東北楽天イーグルスの設立に携わり退社。09年にスポーツマネジメント会社「スポーツカンパニー」設立。

上原浩治(元巨人)、建山義紀(元日本ハム)らの日本側の代理人を務め、清水直行(元ロッテ)らの事業コンサルを務めた。

04年よりプロスポーツ昭和50年会を立ち上げ、幹事長を務める。05年より大阪体育大学硬式野球部の助監督を務めた(~17年)。16年からは阪神大学野球連盟の常任理事。

 

 

 ―野球部に限らず、監督は学生にとって雲の上の存在かもしれないが。

「そんなことはないです。どのスポーツでも指導者は、それぞれの個性、長所をずっと見ている。だから分からないことがあれば何でも聞いてほしい。その姿勢がコミュニケーション能力を高めることになる。しゃべりがうまい、下手というのがコミュニケーション能力ではない。自分の考えていることをしっかり伝え、意見を聞くこと。この経験が社会では重要なんです。指導者やOBといった目上の人と話し合える。体育会系の学生はそうした機会は恵まれているし、積極的にコミュニケーションを取る経験が、就活はもちろん社会に出ても生きると思っています」

 

―目上の人に何を聞いていいのか分からない、将来何をしたいのかも見つけられないという学生もいると思うが。

「悩みがあれば、何を悩んでいるのか、それを先輩や目上の人に伝えることがコミュニケーションの第一歩。将来やりたいことがなかなか見つからないなら、自分だけで考えずに、それを聞くべきです。スポーツに取り組む姿勢を見ている指導者は、きっといいヒントをくれる。そうした意見のやりとりがコミュニケーションに繋がるんです。格好つけずに胸の内をしっかりと言葉にして伝える。その積み重ねが社会に出てから、先輩や上司との関係に生きてくるはずです」

 

―野球をするためだけの4年間ではないということですか。

「そうですね。野球部では野球がメインになるけど、野球だけしていてもダメ。4年間で社会に出るために自分がどれだけ成長できるかが大事。勉強もして、野球もして、遊びもして、人と繋がり、バランスが取れた人間になってほしい。それが良き社会人になるための土台になると思っています」

甲南大野球部では3年秋の段階で学生の進路について面談をし、4年でも野球を続けるか、それとも就活に集中するかを決めていくという。「大学の中でも就職に関しては胸を張れる状況にある」という谷口監督が頼りにしているのが、700人規模のOBによるネットワーク。和歌山の桐蔭高校から甲南大に進み、三塁手として活躍。キャプテンとしてのリーダシップが認められ、23歳で監督に就任して以来、谷口監督はOBとの関係強化を進めてきた。就活指導、斡旋などのバックアップを受けて、希望する方向に1人でも多く進めるように、部としても取り組んでいる。各企業や警察、消防、教員などの公務員と進路は多岐に渡っている。中学で野球部長を務めるOBも増えているという。

 

―体育会で社会に出て伸びるタイプはどんな学生か。

「先ほども言ったようにコミュニケーション能力が高く、視野が広く目配りもできる子が伸びる。目上の人にかわいがってもらい、一緒に仕事をしたいと思ってもらえるようになれば、言うことはないと思う。就活の面接に苦労する学生もいますが、面接で大事なのは面接官に一緒に仕事をしたいと思わせること。何をどう答えるかは二の次だと思います。企業の人事から『頑張っていますよ』と卒業生についての評価を聞くのが、指導者としては一番うれしいですね」

 

 ―コミュニケーション能力とともに重要な要素は。

「規律正しく、ルールを守れること。そういうことは仕込まれていると期待されている。そして忍耐力と明るさ。野球を難しい顔してやっちゃいけない。野球を楽しく出来ないと、仕事も楽しめない。大きな声であいさつし、笑顔でおはようございますと言える。そうした明るさが社会では人間力として見られるんです」

オンラインが中心になるコロナ下の就活だからこそ、体育会系の学生にとって、OBとのネットワークが大きな武器になる。「OBが頑張っているところは、その次についても採用を前向きに考えてくれる」と谷口監督。先輩とのコミュニケーション、タテのつながりを大事にする学生にチャンスはあると強調していた。

 

 

◆就活のためのキーワード

 1、指導者や先輩と普段からコミュニケーションを取ろう

 2、目上の人に「一緒に仕事をしたい」と思わせるような明るさが必要

 3、スポーツを難しい顔してプレーするな。スポーツを楽しめなかったら、仕事も楽しめない

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