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【スポニチ×スポキャリインタビューvol.11】(天理大学硬式野球部 藤原 忠理監督)

2021/05/17

【スポキャリインタビューvol.11】藤原 忠理さん (天理大学硬式野球部 監督)

 

学生のこと、就活のこと――

大学の指導者に聞いてみた

 

藤 原 忠 理 監督 (天理大学硬式野球部)

 

天理大野球部の藤原忠理監督(55)は、日々の練習の中で、考える力、コミュニケーション能力を高めるために「3分間スピーチ」を取り入れている。

ミーティングのときに「これからの練習方法について」や「今の目標」といったテーマを与えて話をさせたり、ホワイトボードに「リーグ優勝のために必要なこと」を書き出させ、それについてスピーチをする時間を作っている。

 

考えをまとめて、話す習慣をつけることがチームにとっても、選手個々の将来にとっても重要だと意識しているからこその取り組みだ。

奈良産大、天理大と続いた監督生活の中でプロ野球に進んだ教え子、教員や一般企業で活躍しているOBの話を聞く機会も積極的に設けている。話す力と聞く力を養いながら、見聞を広めていくことが社会に出るための準備になると考えているのだ。

 

[聞き手]

岡 泰秀(株)スポキャリ取締役会長。

昭和50年(1975年)生まれ。京都成章高-大阪体育大。

99年4月(株)大阪近鉄バファローズに入社。監督付き広報、2軍チームマネジャーほか、球団社長室に所属し、肖像権委員会、広報業務などに携わる。近鉄球団の整理を担当しながら、オリックスバファローズや東北楽天イーグルスの設立に携わり退社。09年にスポーツマネジメント会社「スポーツカンパニー」設立。

上原浩治(元巨人)、建山義紀(元日本ハム)らの日本側の代理人を務め、清水直行(元ロッテ)らの事業コンサルを務めた。

04年よりプロスポーツ昭和50年会を立ち上げ、幹事長を務める。05年より大阪体育大学硬式野球部の助監督を務めた(~17年)。16年からは阪神大学野球連盟の常任理事。

 

―社会に出るための準備として必要なものは何でしょうか。

「大学に来た意味は何なのか、何のために大学で学ぼうとしたのか。そこの意識をしっかりと持つことが大事だと思います。学生それぞれに大学に来た理由がある。18歳人口と大学の定員がほぼ一致して、希望すれば入ることができる大学全入時代。だからこそ、何のための大学なのか。大学でスポーツに取り組むのはどうしてか。周囲が行くからという理由で進学した学生もいますが、入ってからの4年間で、その答えを見つけることが必要です。4年間は社会に出るための最後の準備期間ですから」

―その意味をなかなか見つけられない学生もいます。

「高校とは違うんだということですね。高校だけでは教員にはなれない。プロ野球でも高卒は入ってから鍛える存在だけど、大学出身者は即戦力と見られる。一般社会でも同じことです。大学を出たからにはすぐに使える力を持っていると評価されることが大事。人間的にも高校のときと比べてレベルアップをしてないとダメ。スポーツを通して、大学で学んだ意味を明確にしてほしいと、学生には訴えています」

 

―具体的には野球部で、どのような意識づけをしているのか。

「まず、スポーツは団体生活ですからね。そこで規律、礼儀をしっかり学ぶことは大事なことです。あいさつや時間厳守も含め、そこをしっかりわきまえていないと社会ではなかなか通用しない。2番目には日々の練習の中で粘り強さをいかに身につけるか。厳しい暑さの中や雨の中で練習をしてきた分、一般学生には負けない粘り強さを自分の武器にしてほしい。離職率の高さは企業共通の悩みですから。粘り強いということはアピールの材料になる」

 

―チームとしては勝つために取り組んでいると思いますが。

「勝つという方向性に向け、スポーツに打ち込む経験から、何かを学んでほしい。勝利至上主義ではない。勝つため、チームのため、ということで取り組めば、自分勝手やわがままはいけないということが分かる。そこで人のために尽くせる人間力が磨かれると思って指導しています」

 

―自分が何に向いているのか、やりたい仕事がなかなか見つからない学生もいると思うが。

「確かにそうです。卒業のときに一生ものの仕事を決めなければと思うから難しくなる。進路がサッと決まる子もいれば、なかなか決まらずに迷う子もいる。個人差はあっていいと私は思います。人によって時間の流れは違う。焦る必要はない。人生80年。2、3年くらいは社会を一回見てみようという社会勉強のつもりだっていい。やりたいことが社会に出てから見つかるケースも多いんです」

 

―藤原監督は社会人(ニコニコドー)も経験した。その経験で学んだことは。

「都市対抗などに出て、会社があってのアマスポーツ、野球をさせていただいている感謝というものを強く感じた。そのことは学生にも伝えています。大学に行かせてもらった親への感謝、指導者やOB、仲間への感謝。それを持っている子は伸びます。感謝の気持ちが人間を大きくするんです」

 

◆就活のためのキーワード

  1. 団体生活の中で規律や礼儀を学ぶことが社会に出てから大事になる
  2. 厳しい練習に取り組むのだから、誰にも負けない粘り強さを身につけよう
  3. スポーツに打ち込む中で、自分勝手にならず、人のために尽くせる人間力を鍛えよう 

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