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【スポニチ×スポキャリインタビューvol.18】 清水直行さん(元千葉ロッテ・マリーンズ・前琉球ブルーオーシャンズ監督)

2022/02/18

学生のこと、就活のこと――

元プロ野球選手 にきいてみた。

清水直行さん (元千葉ロッテ・マリーンズ・前琉球ブルーオーシャンズ監督)

就活は大学卒業時の通過点だけじゃない。就活は人生のチャレンジだ!

千葉ロッテ・マリーンズでエースとして活躍した清水直行さんは「自分もまだ就活中です」と、46歳となった今も新たなビジネス・パートナーを求めて行動している。

「いろんな人に会って、いろんなところで自分をPRしています。自分にはこんなことが出来ます、ということを伝えながら、互いのニーズが合う相手を探している。何でも出来ますばかりじゃなく、何が出来ないかもしっかり伝えることが必要。一方通行にならないことを心がけている」

まさに就活そのものだ。清水さんは報徳学園から日大を経て、社会人・東芝府中でプレー。1999年のドラフトで、逆指名により千葉ロッテに入団。本格派右腕としてローテーションを支えるとともに、野球の日本代表「侍ジャパン」でも活躍した。2004年のアテネ五輪では銅メダルを獲得、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝メンバーと輝かしい球歴を持っている。

DeNAを経て、2014年に現役を引退。294試合登板、105勝100敗、通算防御率4・16の成績を残した。引退後も従来の枠には収まらない活動で注目されている。「恩返しの意味で野球を広めたい」とニュージーランドで野球連盟のGM補佐、代表チームの監督を務めたり、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督にも就任した。野球に対する熱い思いをしっかり伝えてきたからこそ、理解してくれる人に恵まれているのだ。チャレンジは続いている。

 

[聞き手]岡 泰秀(株)スポキャリ取締役会長。

昭和50年(1975年)生まれ。京都成章高-大阪体育大。

99年4月(株)大阪近鉄バファローズに入社。監督付き広報、2軍チームマネジャーほか、球団社長室に所属し、肖像権委員会、広報業務などに携わる。

近鉄球団の整理を担当しながら、オリックスバファローズや東北楽天イーグルスの設立に携わり退社。

09年にスポーツマネジメント会社「スポーツカンパニー」設立。

上原浩治(元巨人)、建山義紀(元日本ハム)らの日本側の代理人を務め、清水直行(元ロッテ)らの事業コンサルを務めた。

04年よりプロスポーツ昭和50年会を立ち上げ、幹事長を務める。

05年より大阪体育大学硬式野球部の助監督を務めた(~17年)。16年からは阪神大学野球連盟の常任理事。

―スポキャリでもセミナーの講師をされていますが、学生に対して感じたことは。

「ちょっと、みんな下を向いてるんじゃないかという気がした。野球をこれまでやってきたけど、選手として次のステージに行けずに就職する。そのことを挫折と思っているんじゃないか。それではいけない。ネガティブな気持ちで就活に臨んでほしくない。野球でも他のスポーツでも4年間やりきったことを自信にして、第2の人生に向かっていってほしい。そう思いましたね。」

 

―やりきったことをマイナスにしてはいけないということですね。

「その通り。プロ野球選手になることが夢だったかもしれない。でも全員がプロになれるわけじゃない。この4年間がムダだったということでもない。4年間やりきって、いろんな経験をした。そのことは凄いことだし、自分たちの武器だ。下向きにならずに、目線を上げて、これからのことに挑戦してほしいのです。」

 

―スポーツの経験は社会人としても生きるはず。

「みんな一生懸命練習して、レギュラーになったり、逆に取られたり、ケガをしたり、リハビリに取り組んだり、いろんな経験をしたことは人生の財産。試練が与えられても、モチベーションを上げて取り組んできたと思う。社会に出れば、もっと厳しい。うまくいかないことの方が多い。状況を判断して、決断して、次の行動をする。スポーツでその能力を鍛えてきたはず。それは自信をもっていいことです。」

 

―就活もうまくいかないことが多い。

「そうでしょうね。社会に出たら、壁にぶつかる。内定がなかなかもらえず、人格を否定されたように就活で感じることもあるかもしれない。そこで止まったり、メゲたりしてたら、4年間の財産をそれこそ生かせない。採用されるかどうかはご縁だと思う。きっと必要とされるところがある。柔軟に考えて進むことが大事だと思います。」

 

―人生で夢を叶えるために必要なことは。

「自分の想いを語っていくことですね。これからの人生で多くの出会いがあるはず。やりたいこと、叶えたいことは、会う人たちに伝えた方がいい。そうすれば、理解してくれる人が集まる。10年、20年かかるかもしれないけど、それを続けることで、最初は好きじゃなかった仕事でも人生の一部になってくる。自分で選択できる人生にしてほしい。」

 

 

 ◆就活のためのキーワード

 1、就活は新たな人生へのチャレンジだ。これまで部活動で取り組んできた経験は、人生の大切な財産になる。ネガティブにならず、下を向くことなく、次のステップを切り開こうとする気持ちが大事だ。

 

 2、就活ではうまく行かないことが多いかもしれない。でも社会に出れば、うまく行かないことばかり。壁を乗り越えるためにも、スポーツで経験した競争や失敗が君たちの武器になる。4年間やりきったことを自信にしてほしい。

 

 3、内定が取れなくても、メゲるな。存在を否定されたわけじゃない。縁がなかっただけのこと。君を必要としてくれるところは必ずある。柔軟に考えて、前に進もう。

 

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