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【スポニチ×スポキャリインタビューvol. 23】大場翔太さん(東芝野球部マネージャー)

2023/01/10

学生のこと、就活のこと――

社会人野球のマネージャーにきいてみた。

大 場 翔 太 さん (東芝野球部マネージャー)

3冠王・落合博満ら多くのプロ選手を輩出した社会人野球、東芝の野球部マネージャーを務める大場翔太さん(31)は、明大で自ら志願して、マネージャーの道を選んだ。静岡市出身で静岡市立高では外野手としてプレー。指定校推薦で明大進学が決まると同時に野球部入りを決めた。

「実力は大した選手じゃなかった。大学で試合に出るのは無理だと分かっていた。でも、せっかく東京六大学の明治に入ったんだし、野球部に関わりたかった。だからマネージャー。就職にもプラスになるんじゃないかな、という気持ちもありましたけどね」

明大野球部は1学年約30人。120人の大所帯を5人から8人くらいのマネージャーが分担して切り盛りするのが一般的だったが、大場さんが1年秋のときに先輩と2人だけになる事態に見舞われた。試合の準備、部員への連絡、取材対応、さらにお金の管理と仕事に追われた。さらに就活が本格化する4年の春にはフロリダ―カリフォルニア―アリゾナと続いた野球部の米国合宿に参加。3月いっぱいまで日本を離れていたため、就活は大きく出遅れた。

「野球に関わるのは大学までと思っていたけど、周りの選考はどんどん進んでいた。監督が心配してくれて、東芝がマネージャーを探しているという話を見つけてくれた。それで決まりました」

裏方として4年間、手を抜かずに取り組んだことを監督も認めたからこそ、就活に協力した。就職に有利だから、の思惑だけのマネージャーだったら、指導者が手を差し伸べることもなかったはずだ。目の前のことに全力で打ち込むことが、結局は人の縁に繋がると大場さんは感じている。

[聞き手]岡 泰秀(株)スポキャリ取締役会長。

昭和50年(1975年)生まれ。京都成章高-大阪体育大。

99年4月(株)大阪近鉄バファローズに入社。監督付広報、2軍チームマネジャーほか、球団社長室に所属し、肖像権委員会、広報業務などに携わる。

近鉄球団の整理を担当しながら、オリックスバファローズや東北楽天イーグルスの設立に携わり退社。

09年にスポーツマネジメント会社「スポーツカンパニー」設立。

上原浩治(元巨人)、建山義紀(元日本ハム)らの日本側の代理人を務め、清水直行(元ロッテ)らの事業コンサルを務めた。

04年よりプロスポーツ昭和50年会を立ち上げ、幹事長を務める。

05年より大阪体育大学硬式野球部の助監督を務めた(~17年)。16年からは阪神大学野球連盟の常任理事。22年から関西5リーグ監督会の事務局長も務める。

 

 ―神奈川大学野球連盟のスタートアップセミナーでも、会社のことを知る必要性を強調していた。

「就活に協力していただいた明大の監督に怒られたんです。東芝の話が出てきたときに『家電メーカーですよね』と言ったら、『お前は何も知らない。ふざけるな』と。スタートアップセミナーでも学生に聞いた東芝のイメージはテレビ、パソコンというものだけ。でも、家電で東芝というブランドは残っているけど、実際はもう自分たちでは作っていない。何をしている会社かと言えば、鉄道、エネルギーや上下水道のシステムが中心になっている。企業イメージと実際は東芝に限らず、大きく変わっている。就職するなら、まずそこを知ることからやってほしい」

 

 ―知名度だけで選ぶ学生も多い。

「それで就活が成功した例はないんじゃないですか。何も会社のことを知らない人は採用されない。会社のことを教える予備校なんかはない。自分で調べて、知識にするしかない。それが就活の第一歩。せっかく入社したのに、辞める人が出るのも、イメージと実際のギャップが大きいからじゃないかな。ミスマッチをなくすためにも、会社のことはしっかり研究してほしい。知らなかったら絶対に後悔する。セミナーとかは会社の中身をしっかり知るいい機会だと思います」

 

 ―体育会の学生の良さと課題をどう見ていますか。

「精神的に強いし、簡単にめげない。文句を言わずに、多少理不尽なことでも乗りこえていける。こんなの出来ません、とは言わない。そのあたりは体育会系の学生のいいところだし、企業も期待するところ。でも一方で考えてやることには慣れていない。練習でも与えられたメニューをやっているだけ。この練習にどんな意味があるか、どうすれば上達するのか。意見を持ち、理解していくことを習慣にしてほしい。その考える力を、これからの体育会系の学生には求められていくと思います」

 

 ―就活がうまくいかないこともある。

「うまくいかない、内定が取れないというときも、原因は何なのか自分で考えないといけない。原因は必ずある。それが履歴書なのか面接の仕方なのか。会社研究をしっかりしているのか。苦しいときこそ、振り返って、考え直すことが大事だと思います」

 

 ◆就活のためのキーワード

 1 会社研究は大事。何も会社のことを知らない人は採用されない。会社の

ことを教える予備校なんかはない。自分で調べて、知識にする。それが就活の第一歩だ。

 

2  セミナーなどは会社の中身をしっかり知るいい機会だ。ミスマッチをなくすためにも積極的に参加することが必要。知名度や給料とかで、会社を選ぶと、絶対に後悔することになる。

 

3  精神的な強さが体育会学生の持ち味だが、一方で考えてやることには慣れていない。練習でも与えられたメニューをやるだけではく、どんな意味があるか、どうすれば上達するのか、を常に考える習慣をつけてほしい。

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